栄西忌句会記録 |
平成3(1991)年に、寿福寺に眠る俳人・高浜虚子を偲び、虚子の五女で会員の高木晴子先生を迎えて
栄西忌句会が開かれました。その後句会は年中行事となり、栄西まつりの当日に寿福寺で開催されています。
現在は、会員の星野椿先生を選者としてお迎えしています。
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令和元年(2019年第28回)
関東地方は昨日梅雨入りという宣言が出されたが、当日は青空も見えすっきりとした気持ちの良い日で、
普段はめったに入れない静かで落ち着いた寿福寺の書院で栄西忌句会が行われました。
選者は星野椿先生、参加者は会員及び会員外の方併せて15名でした。
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以下は会員の方の当日句です。 |
おろしたる夏書きの筆の馴染むまで
一山の梅雨湿りして栄西忌
鎌倉の路地小路行く走り梅雨
障子みなはずして広き縁続き
明庵の開きし御寺夏木立
玻璃ごしの青葉したたる奥書院
宿酔のままぬかづけり栄西忌
虚子墓前源氏山から風涼し
一二本貰ひし著莪のふえしこと
たっぷりと墨吸ひし筆栄西忌
短夜や午前一時の深き闇
三光鳥日や月か星か空も好き
六月の墨の匂ひや書院句座
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星野椿先生以下アイウエオ順
星野 椿
岩崎眞理子
遠藤 清子
小熊 紀子
笠本 成子
加瀬 伸子
加藤 文男
高口 道宏
関谷 淑子
西尾テル子
本多 順子
前川 綾子
正谷 民夫 |
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平成30年
6月9日時折薫風が吹き込む書院にて10時から栄西忌俳句会が開かれました。15名の参加者がそれぞれ投句、
選者の星野椿先生が選んだ句が発表され、和やかな句会となりました。
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会員の佳句は以下の通りです。 |
夏花添へ虚子の矢倉の落ち着きし
接待の新茶いただく寺座敷
梅雨晴れに秀麓の富士凛と立つ
墨の香の涼しく満ちし寺座敷
万緑の御堂に修す栄西忌
老鶯の声のしみゐる立子句碑
楚々と咲く味わい深き茶の花や
みがかれし玻璃に夾竹桃揺るる
梅雨晴るる五山の空や栄西忌
虚子墓前いろあはあはと額の花
桑の茶の効用を聴く栄西忌
滴れる矢倉の壁に名刺受
梅雨の庭在りとも見えぬ庵かな
山門に居れば風あり栄西忌
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星野 椿
遠藤 清子
岡林 馨
小熊 紀子
笠元 成子
加藤 信子
高口 道宏
関谷 淑子
西尾 テル子
原 和三
本多 順子
正谷 民夫
三浦 邦雄
山内 愛子
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